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介護は新しい文化を創造する

11月11日に開催された公開講座のパネラーの一人が次のような話をされていました。

「病気も意外と悪いものではないなあ。どんな病気になってもどこまでも自分であり続ける。何かが出来なくなってもそれで自分の価値がかわることがないと思う」 その人の淡々とした話しぶりや表情から感じる彼の心の世界を感じずにはおれませんでした。自分の価値は変わらないとは何を彼は観ているのだろうかと思いました。ふとあるコマーシャルの言葉が思い出されました。「最近青信号で渡り切れない。自分ながら情けない。それは一つの原因が加齢による筋肉の減少があります。不安ですよね。はじめてみませんか。。。」余りの真逆さの異がいに、健康とか安心とかを根本から見直していくことができそうです。。。 人生の先達から今回は多くの刺激を受けながら老い、介護、死、という未来に明かりが灯った一日でした。

以下は公開講座の感想です。

<参加者 辻屋康子>

介護は新しい文化を創造すると言うテーマは面白いと思いましたが、実際の講座は介護に主を置いたものでなく、むしろ、闘病でなく、友病みたいな感じでしたね。

病を通して、人と人の繋がりを感じて、その中で豊かに生きていけるんだってことが、もっと本当に悩んでる人に知らせたいなあって思いました。

金治さんの話してた、自分が病身であることと、自分ってことは離して考えたら良いんだなあ…伝えて行きたいテーマですよね。 何かが出来なくなったからといって、自分の価値が変わることが無いって、その中で豊かに介護されたり介護したりしないと…懸命に不幸な人をつくることになってしまいます。

知らせたい人は、外に出てこない人達ですが、その扉をたたきたいと思いました。

<司会者 森原遼子>

今日私はある物語を受けとった。それはいつか私もたどるであろう人生の先を今たどる人から、そのたどってきた道のりの物語だった。

その贈り物を受けとって、私のなかにはじわじわーっと広がるなにかがある。

甘えられること。 つながりのなかで生きること。 それが細胞まで活性していると感じること。 自分と病気を分けて考えること。 合うということ。 する側とされる側ではなくその人の身体の一部になるということ。 などなど、どれをとってもまだまだ感じることが多い。

飛ぶことと 身をまかせることが ひとつになって 自由に空を舞う鳥のように また大空も 自分の身体のように 鳥とひとつになり舞う

そんな地域を作っていきたいと思う

司会をするにあたり自分は何をおもい何をしたいのか考え続けた。

これからの時代は人類がはじめて経験する超高齢化社会といわれている。

新しい文化を創造し、それを受け取り、それを我々がまた次の世代へとつないでいく、その足掛かりにしたい。

<パネラー 今井亜子>

公開講座の中で中井さんから暮らしの保健室の話があったけど、「聴く」という視点からピアカウンセリングというものに着目してみたいです。

ピアカウンセリングとは同じ職業や障害を持っているなど、同じ立場にある仲間どうしによっておこなわれるカウンセリング、、すなわち「聴く」場。 病気に限定しなくとも、子供や青少年、高齢者などなど、今や地域の向こう三軒両隣の意識が失われた中でネットやSNSではなく、生身の人と人で「聴きあう」場を作れないかなあと思っています。 聴きあうには、科学的な視点も必要だけど、まずはその人に向き合う、関心を寄せる、その人の本心に寄り添うことから始まるのかな?と思います。 そういう意味からは、疾患経験者や、介護経験者など、ビアカウンセリングの先達者が揃っています。 まずは共感から始まる「聴く」も試してみませんか?

そんなことを思った講座でした。


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